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「戦後」から生まれた手芸

本日、山崎明子氏(奈良女子大学准教授)による講演会が開催されました。「「戦後」から生まれた手芸-手芸の近代史から宮脇綾子の作品をみるー」というテーマで、お話していただきました。

山崎明子先生のご専門分野の一つでもあるジェンダーの視点を踏まえ、宮脇綾子さんが「手芸」を通して戦後の女性の生き方のあるひとつの形を示されていたことに触れられていました。

本日講演会にご参加いただいた方々の中には宮脇綾子さんと同時代を生きてこられた年代であろう方々もお見えになり熱心に聞いておられました。
また神戸ファッション美術館のSNSで「しゃけ」の作品を知り、実物をみるために東京から夜行バスで来館くださり講演会にも参加して下さった方もおられました。

どんな作品もそうですが、やはり実際に作品を見るとさまざまな驚きと発見があります。
宮脇綾子さんの作品を見ていると愛おしみながら、楽しみながら作品をつくっておられたのだろうなということが伝わってきます。

ぜひ皆さま、「宮脇綾子 美しいアプリケ-布がつむぐ暮らしの装い-」展へお越しください。そして同時開催の「ファウンデーション-ドレスの内側-」展もぜひご覧ください。

miztama

  • 2017/11/26 |
  • 17:13 |
  • イベント,ファッション
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ぬりえコーナー 18世紀~19世紀のドレス

神戸ファッション美術館の改札前では歴史衣装のぬりえができるコーナーがあり、
18世紀のロココから、エンパイア、19世紀のロマンティック、クリノリン、
バスル、アール・ヌーヴォー・ドレスのぬりえができます。
(歴史衣装のぬりえができるのは2017年度第3期展示中のみです。)

展示室での鑑賞後などにホット一息ついて、常設展示を思い出したり、色彩を楽しんだりしてがらぬりえをしませんか。

Mok

  • 2017/11/16 |
  • 10:51 |
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クリノリン・スタイル

現在、ベーシック展示コーナーでは、「ファウンデーション~ドレスの内側~」展が開催中です。

日本で西洋衣装のこれ程のバリエーションのファウンデーションを一堂に集めて展示したことはないと思います。楽しんでいただいているでしょうか。

以前より、西洋衣装はシルエットの歴史と申してきましたが、そのシルエットは、各々の時代のコルセットを主体に、パニエ、クリノリン、バスルの組み合わせで形作れてきました。

ファッションの歴史は、一般的にも言われている通り、反動と繰り返しです。18世紀のロココは、可能な限りに横に広がったスカート、豪華な生地、巨大な髪に対し、その直後のエンパイアスタイルは、下着のようなシンプルな真っ白な木綿のドレス、短い髪、化粧までがノーメイクに見えるものでした。そしてその反動と言っても良いのが、1860年代から流行するクリノリンスタイルです。

このスタイルは、西洋服飾史、ファッション史においても最も重要なものの一つです。ディズニー映画の白雪姫、シンデレラ、美女と野獣などの豪華と思える衣装は大体がクリノリンスタイルの円形のドレスです。1853年にナポレオン3世(ナポレオンの甥)と結婚したスペイン貴族の娘ウージェニーは、マリー・アントワネットを崇拝し、ロココ衣装のような華やかなものが大好きでした。丁度1858年にイギリスからパリにやってきて、自分の店を持ったフレデリック・ウォルト(世界最初のデザイナーと言われています)と皇帝と皇妃は手を組み、1862年には皇室ご用達のデザイナーに抜擢され、現在のパリコレ、オートクチュール組合の基礎を作りました。今までは違い、この時から、ファッションはデザイナーによって作られて、コレクション毎に、デザインは変えられ、夜の服(イヴニング・ドレス)と、昼の服(アフタヌーン・ドレス)が使い分けられ、子供服も大人と違うデザインとなっていきました。ファッションがパリ、フランスを動かす大産業になったのです。


クリノリン(イヴニング・ドレス)
フランツ・クサーヴァー・ヴィンターハルター
≪ウージェニー皇后と女官たち≫
1855年
コンピエーニュ国立博物館所蔵


クリノリン(アフタヌーン・ドレス)
クロード・オスカー・モネ
≪庭園の女たち≫
1866年
オルセー美術館所蔵

その3者によって最初に作られスタイルがクリノリンです。麻と馬の毛で膨らみを作っていましたが、やがて様々な産業と結びつき、ひげクジラの髭、後期に鋼と使ったクリノリンを使うようになりました。鋼のクリノリンは軽くて、強いので、一説によれば直径6m程度のスカートも作られたようです。写真でも4mほども物は確認されているようです。そんな強大なスカートを通れる門もなく、狭いヨーロッパの道では、交通の妨げにもなったようで、交通事故の被害者も驚くような数だったようです。常識のあるウォルトやウージェニーがそんなドレスを愛用するわけはなく、巷の勢いを実感しないわけにはいかないわけですね。

雑誌や新聞記事には極端なものが取り上げられますが、殆ども物はシンプルで美しかったのではないでしょうか。

 

(BX-16S)

バスル

現在、ベーシック展示では、「ファウンデーション-ドレスの内側-」展を開催中です。ファウンデーション(foundation)という言葉は、一般に「土台、基礎、基盤」ということを意味します。建築で言えば骨組みといったところでしょうか。神戸ファッション美術館が所蔵する18世紀から現代までのドレスにも骨組みのような役割のクリノリン、バスル、コルセットなどがあり、それらは、ファッションの世界におけるファウンデーションです。たとえば、バスル。バスル(フランス語では、トゥルニュールtournure)は、腰の後ろの部分にボリュームを出すための装具です。

スチールのワイヤーボーンでスカートを成形する造形になっています。

バスルを装着してドレスを着るとこんな感じになります。

 

提灯のように折りたたまれる構造になっています。

またバスルとともに着用されていた当時のコルセットの中には胸囲が40㎝台のものもあります。他にもローブ・ア・ラ・フランセーズのドレスの内(裏)側の縫い目などを見ることができるガラスケース展示もおこなっています。いつもと少し違った視点からドレスを見てみる機会となっております。ぜひ神戸ファッション美術館へいらしてください。同時に「宮脇綾子 美しいアプリケ 布がつむぐ暮らしの装い」展も開催中です。宮脇さんの布への愛情が感じられるユーモアのある作品の数々をご覧ください。

miztama

  • 2017/10/29 |
  • 10:00 |
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Items: Is Fashion Modern?

10月1日より、ニューヨーク近代美術館(MoMA)では、ファッションに焦点を当てた展覧会「Items: Is Fashion Modern?」展が開催しております。

MoMAでは、1944年の「Are Clothes Modern?」展以来のファッション展で、20世紀から現在までに世界に大きな影響を与えた111点の衣服や装飾品といった“アイテム”にフォーカスした展覧会になっています。

 

神戸ファッション美術館からも収蔵品を2点出展協力させていただいております。


20世紀初頭にパリで活躍したポール・ポワレのイヴニング・ドレス。1933-35年頃。
脱コルセットで女性解放者と称されたデザイナーのポール・ポワレ。
こちらの衣装は、1909年にパリで公演を行ったロシアバレエ団(バレエリュス)の影響を受け、いち早くデザインに取り入れたドレスです。

 


従来にない素材や技法のアプローチで革新的な衣服を発表したパコ・ラバンヌのイヴニング・ドレス。1968年頃。
こちらの衣装(真中)は、四角いアルミニウムの板がリングでつながれています。

 

当館コレクションの他にも、リーバイス(Levi’s)の501、エルメス(HERMÈS)のバーキン、イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)のタートルネックなど、時代を代表するファッションアイテムや、シャネル(CHANEL)、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)、ジバンシィ(GIVENCHY)などの錚々たるブランドのドレスも紹介されています。また、2015年開催の「デジタル×ファッション」展に出展協力いただきましたSOMARTAのスキンシリーズも展示されており、こちらはMoMAに収蔵されるそうです。

秋冬は是非、NYへファッションの旅はいかがでしょうか。

 

Items: Is Fashion Modern?
2017年10月1 日―2018年1月28日
The Museum of Modern Art
https://www.moma.org/

 

MK