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三軒茶屋と神戸で衣服と「本当の豊かさとは何か」を考える

大都会東京のど真ん中に位置する、若者のファッションの街「渋谷」。
そこから西に走るのが田園都市線。
少なからずほのぼのとした所に連れて行ってもらえるような期待を抱いてしまう線に乗り換え、数駅でたどりつくのが東京世田谷区の「三軒茶屋」です。
広い面積をもつ世田谷区は畑もあるような都心とはおよそほど遠いイメージの街。
人びとの生活が感じられる地域です。

そんな三軒茶屋の世田谷区文化生活情報センター 生活工房にて、
現在当館でも特集展示「衣服にできること」に出展中の
眞田岳彦氏展覧会「羊と手」が開催していましたのでうかがいました。

 

残念ながら、生活工房の展覧会は2/15をもって閉幕しましたので、少しだけ内容をご紹介します。(写真:生活工房HPから借用)

展覧会「羊と手」

 

「羊と手」展は、20代から衣服を通して「生きる幸福とは何か」を探してきた眞田氏が作家活動開始当初より造形の素材とする「羊毛」をテーマにしています。(今年は羊年でもあるので?)

 

一番のみものは、日本各地の羊毛に関わる仕事を、「牧羊」「ホームスパン」「紡績」「手芸」「アートとデザイン」と分類し、同じ「作り手」である眞田氏と展覧会企画者の生活工房プロデューサーの黛(まゆずみ)氏が各地へ赴きインタビュー取材を繰り返した記録映像です。

 

黛氏が各地を取材し感じたのは、「作り手たちの仕事に対する誇りと真摯に時間と向き合う姿勢」だそう。それをなんとかすくいあげその他大勢の人に届けようとする眞田氏・黛氏の強い思いが決して広くはない展覧会場を見学する多くの人びとの心を熱くしていたようです。

 

・・・人が「便利さ」「手軽さ」に価値観を求めて、消費することで「豊かさ」を感じている社会だとしたら、作り手にとっての本当の豊かさとは何か。生産に長い時間と手間を費やすのは、本当に「面倒なこと」「効率の悪いこと」なのでしょうか。

 

そんなキャプションが、作り手の言葉とあいまって、これからのファッションとどう向き合っていけばいいのか、ミュージアムでファッションを扱っている身に、また衣服を日々身に着ける者として改めてつきつけられ、はっとするような思いになったのでした。

 

 

そんな風土に育まれた羊毛をテーマに活動してきた眞田氏が、今回神戸ファッション美術館では災害時の衣服をテーマに展示をしています。神戸でしか観ることができない、神戸の人びとのために作られた衣服も展示しています。

 

この機会にお見逃しなきようご覧ください。

文:nj

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特集展示「衣服にできること―阪神・淡路大震災から20年」

特別展示「1950-70年代の阪神間スタイル」

2015年4月7日まで

※各種イベント詳細はHPで!

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