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かみの話

美術館で働いていると、全国から届く膨大な数のチラシを目にします。

最初に目をひくのは、図や文字の配置や色だと思いますが、
手にとってみた時、紙の質感のちがいにも気がつきます。

会期終了後に余ったものは、ワークショップでの工作の材料になったりもします。
ツルっとしたもの、さらさらしたもの、かたいもの、やわらかいもの・・・
どれを使おうかと物色していると、
薄い紙一枚にもいろいろな表情があるなぁと思います。

DSCN1243

展示室には現在、1960年代にアメリカで流行したペーパー・ドレスが展示されています。
当初は広告宣伝用として登場したこのドレス、
厳密には不織布でできていますが、見た感じはただのぺらぺらの紙です。
マネキンに着せる時にもいっそう慎重になります。

紙と言えば日本には古くから、
かみこ(紙衣/紙子)と呼ばれる和紙でできた衣服がありました。
もともとは僧侶が用いはじめたもので、
現在でも東大寺の「お水取り」の際着用されています。
風を通さず保温性にすぐれているため、戦国時代には冬服に使用する武士もいました。
江戸時代には、和紙の生産が全国へ広まったのにともない、
かみこも比較的安価な衣服として、あらゆる身分の人びとに普及したそうです。

普段使いの紙の服はどんな着心地だったのかな…
いつも身近にある「紙」ですが、まだまだ知らない顔がありそうです。

めP

  • 2014/06/06 |
  • 12:49 |
  • ファッション
  • fashionmuseum |
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