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楯の会の制服

現在開催中の『日本の男服』展は、大きく分けて二分することができます。
1872年の太政官布告によって制定された大礼服に始まり、軍服、礼服、さらには背広へと続く変遷を第一部とすると、1960年代以降に登場したVANやエドワーズといった既製服ファッションへの変遷は第二部になります。

第一部はいわば日本が洋装化してきた中で、国家のあるいは社会の“制服”として「着なければならない服」の変遷と捉えることができるでしょう。これらの衣装における「ねばならない」というのは、法律や服制によって定められており、個人の趣味や好みで勝手に変更することが原則的に許されないということです。背広もまた、都市で働き生活をする男性たちにとっては、「着なければならない服」だったのです。

そのような“制服”の時代から打って変わって、お洒落のための普段着として雰囲気やイメージを重視して服を着る時代へと移行していくのが1960年代以降で、VANやエドワーズがその先鞭をつけました。

『日本の男服』展の会場では、そのような一部から二部へと移る場所に、楯の会の制服を展示しています。楯の会とは、三島由紀夫を中心に1968年に「祖国防衛」を旨として結成された民兵組織です。三島由紀夫は、『潮騒』や『金閣寺』など多くの名作を遺した作家として有名ですが、1960年代の後半に日本という国の現状と将来を憂いた発言と行動が目立ちはじめ、やがて楯の会の結成へとつながっていきました。
この楯の会の制服は、本展に展示されているような他の軍服のように服制にて定められたものではなく、あくまでも私設の軍隊の制服、イメージとしての軍服としてデザインされました。ですから、この制服には「ねばならない」の要素はなく、男らしい逆三角形のシルエットを効果的に演出する腰のシェイプや胸元のボタンの配置など、三島自身の美意識や意図が濃厚に反映しているように見えます。

展示会場に置かれたこの衣装を見ていると、1960年代から70年代へと日本が大きく変わりゆくなかで、三島由紀夫という人が抗おうとし、同時に呑まれていったこの時代の流れというものについて、ふと考えてしまいます。この時期に「着ることの意味」も相当変わったと思われます。縦の会の制服越しに大礼服や軍服が並ぶ様を眺めてみると、眺めている自分自身が着ている衣服もまた、いつもと違った見え方がしてくるのです。

楯の会制服  一宮市博物館所蔵

MOMO

フェリシモ ハッピートイズ ワークショップ

フェリシモ ハッピートイズ ワークショップ in 神戸ファッション美術館のお知らせです。

 

フェリシモ ハッピートイズ ワークショップ in 神戸ファッション美術館

着られなくなった洋服やおうちにある布、毛糸などで愛情を込めて作ったぬいぐるみが、世界中のこどもたちへと贈られて、その先々で、ひまわりみたいな笑顔を咲かせていく。
「ハッピートイズプロジェクト」は、そんな素敵なことを引き起こす手づくりイベント。
神戸ファッション美術館では趣旨に賛同し、毎年お披露目展示会とワークショップを開催しています。今年のキャラクターの「ランRUNうまくん」を、いっしょに作りませんか?

http://www.feli.jp/toys/

月   日 11月23日(土・祝)、12月7日(土)、12月21日(土)
時   間 各回13:00 ~ 17:00(参加時間は自由/要申込)
会   場 神戸ファッション美術館 1Fロビー
定   員 各回10 名(小学校高学年以上)
参 加 費 500 円(参加キット代:型紙、説明書等。材料は含まれません。)
申込方法 電話またはFAX・メールにて受付。お名前、電話番号、希望日、希望のキット(ぬいぐるみ・あみぐるみ)をお知らせください。(定員になり次第締め切りますが、空席がある場合のみ当日参加も可能です。)
持 ち 物 ぬいぐるみ
はぎれ(古着等のリサイクルもOK)ポリエステル綿約80g
裁縫道具(針、手縫い糸、はさみ、チャコペンまたは濃い鉛筆)
目用ボタン約1cm2個 手足ジョイント用ボタン約1.5cm4個あみぐるみ
並太毛糸 A色(顔と手足) 約43g B色(ズボン)約43g C・D色(手足先他)各約18g
かぎ針7号(糸の太さは変更可 それに合う針をご使用ください)
毛糸用とじ針 目用ボタン約1cm2個 ポリエステル綿約50g

TEL 078-858-0050  FAX 078-858-0058
e-mail workshop@fashionmuseum.or.jp
※材料は会場にも多少用意してあります。 お手持ちのない場合はご利用ください。

ハッピートイズお披露目展示会開催
11 月14日(木) ~ 12 月24 日(火)
神戸ファッション美術館1F ロビー(無料スペース)

神戸ファッション美術館