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本寿と和紙

早いもので、特別展示「型絵染(かたえぞめ) 三代澤本寿(みよさわもとじゅ)展
民藝とともに―暮らしによりそう色と形」が始まって一週間となりました。

独創的なデザインが魅力的な展示ですが、染めに使われている素材にも注目していただきたいです。

三代澤本寿は和紙染を中心に、様々な素材に型染をしています。

例えば…

上の作品、左には紬地、右に麻地使われています。

このほかにも本寿が体感した海外の風景を、日本の紙の上に落し込んだ作品が多く並んでおります。
お越しになった際には、ぜひ素材一つ一つにも注目してみて下さい。
皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

bullettrainのぞみ

“Museum”の果たす役割とは?

年が明けて、バタバタしているうちに今年も早くも4週間経ってしまいました。
去年は本読みをサボりにサボってしまい、部屋の未読本が随分な分量になっていて、半ば途方に暮れながらも、目の前の一冊一冊から手にとってカバンに押し込む日々。
そんな中、今日ご紹介する一冊は、『モバイルミュージアム 行動する博物館―21世紀の文化経済論―』(西野喜章著 平凡社)です。
著者の西野喜章さんは、大学博物館の草分けでもある、東京大学総合研究博物館の館長・教授です。
内容は、来館者の減少、保管維持経費の増大、運営スタッフの人件費不足などから苦境に立つ全国の博物館に、あらためて博物館の果たす役割としての「資料の保管(蓄積(ストック))」と「資料の活用(流動(フロー))」のバランスのとり方の重要性を説き、博物館への未来をもたらすための提案として、所蔵品の流動化や企業・学校との協働事業、海外施設との連携など、これまで東京大学総合研究博物館が5年以上にわたって取り組んできた事業モデルである「モバイルミュージアム」の成果を紹介しつつ、21世紀の博物館のあるべき姿を問いかけている。

設置者の別にかかわらず財政難にあえぐ博物館は多くなっています。それだけに一過性の外部資料を利用した集客事業よりも、所蔵品活用の一層の流動化や企業・学校・海外との互恵的連携関係の構築、館運営事業の多角化による、経済的な自立を目指しながら、博物館に求められる本来の役割を果たすための新たな方策を実例の紹介とともに提示している本書は “museum”のみならず、様々な事業運営のヒントが示されているようにも感じられました。
皆さんも一度、手にとられてはいかがでしょうか。

さて、神戸ファッション美術館では『型絵染 三代澤本寿』展を開催しております(~4月2日)。
みなさまのご来館、お待ちしております。

kiuri

『モバイルミュージアム 行動する博物館―21世紀の文化経済論―』(西野喜章著 平凡社 平成24年12月16日)
(目次)
はじめに
第一章 ミュージアムの現在 問題の所在/ミュージアムの三様態
第二章 「モバイルミュージアム」とは 従来の移動型博物館/「モバイルミュージアム」
第三章 ミュージアムの経済学 ミュージアムの「ロングテール」/イベント経営から「総事業価値」の増大へ/マスメディア依存からソーシャルメディア活用へ/公共財の活用における費用対効果の追求
第四章 進化・成長する展覧会 リカレント展示/展覧会のアルケオロジー/面白い教科書を目指せ
第五章 「モバイルミュージアム」の展示コンテンツ 博物館資料の流動化/モースの参照標本に学ぶ/展示ユニットの循環システム
第六章 「モバイルミュージアム」の実例 「オフィス・モバイル」──企業とのコラボレーション/「スクール・モバイル」──複合教育の現場/「海外モバイル」──展示コンテンツの再活用/グローバル・ネットワーク
おわりに──「モバイルミュージアム」から「インターメディアテク」へ

[補遺]学士会午餐会講演録 東京大学総合研究博物館の〈現在〉──大学の前衛として
あとがき

  • 2013/01/29 |
  • 08:00 |
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新しい作品が入荷しました

神戸ファッション美術館3F museum in museum より新作入荷のお知らせです。

新しく取引が始まった作家 「イマイ アキ」 さんの作品が入荷いたしました。

CD

今回2枚のアルバムが入荷しました。

***アコーディオンとおもちゃ楽器がおりなす小さな世界の物語***

1stアルバム「美しい鳥」 全7曲収録 ¥1,580 (写真右) 

2ndアルバム「月のランプおもちゃの星」 全10曲収録 ¥1,580 (写真左) 

CDをご購入いただいた方にはプロモーションDVDをプレゼントしていますshine

作家情報

アーティスト名:イマイ アキ

アコーディオンを弾きながら、トイピノ、鉄琴、アンデス、ベル、そして両足にはタンバリン、鈴、カスタネットつけて、同時に沢山の音を鳴らす“ワンマンバンド”スタイルでのソロ演奏を、カフェやギャラリーなどで演奏されています。また、小さな“音楽人形劇”「オトノクニ楽団」では音楽を担当。幼稚園や保育所などコドモの集まる場所で楽しく演奏中です。絵本や映画などへの楽曲提供も手がけています。

「イマイ アキ」さんのホームページ→http://imaiaki.com/

他の作家さんの新作も入荷しておりますので、ぜひ museum in museum へお立ち寄り下さいませshine

  • 2013/01/28 |
  • 14:22 |
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mimクリエイターズセミナーVol.3

mimクリエイターズセミナーVol.3

クリエーションとセールス
バイヤーの視点から見るクリエーションの売り方
‐クリエイターに伝えたいこと3‐

前川拓史(ランチキ社長) × 安積久義(ナビゲーター)

2013年3月9日(土)
13:00開場 13:30-15:30(120分)
場所:神戸ファッション美術館 4F第1セミナー室
定員:90名(先着・事前予約制)
参加費:無料

【講師】 
安積久義 (あづみ ひさよし) 氏
(現職)株式会社 OMこうべ総務部 営業推進部長
ナンタケットカントリーオーナー

神戸市、財団法人神戸ファッション協会等のファッション人材育成及び中小企業支援プロジェクトである「神戸デザイナーコンポーズド」「ドラフト」「シューズドラフト」「IFF神戸ブース」「神戸ファッションコンテスト」「KFOクリエーターズ倶楽部」「チャンネル・コウベ」などの企画運営に携わる。

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前川拓史 (まえかわ たくじ)氏
1967 年生まれ
南九州大学園芸学部卒業株式会社ノックアウト入社。
店長、バイヤーを兼任し、アメリカへの買い付けと国内ブランドの仕入を経験。
退職後 1993 年ランチキの 1 号店を神戸トアウエストに立ち上げて以降、それぞれコンセプトの異なるセレクトショップを神戸 3 店舗、東京、大阪に展開。
新人クリエーター発掘イベント「ドラフト!」の立上にも参加。その他様々な音楽イベントをオーガナイズ。

現在では、兵庫県下の産地を周り、地場産業や工芸士の方々と商品開発をおこないつつ、兵庫県下で集められた多種多様なアイテムと世界各国からセレクトしたアイテムを取り扱うライフスタイルショップ「ele」をプロデュースしている。

●mimクリエイターズセミナーとは

今後の地域産業の活性化に影響を与える存在である若手のクリエイターズブランド。作家が作品の発表、活動の場を広げるためにはどうすればよいのか。物や情報が豊かな現代において、作家のものづくりから社会との交流、産業への関わり方(生産・販売・マネジメント等)を初心者にもわかりやすいセミナー形式で開講、作家を支援し育成につなげることを目的とします。

.

●セミナー内容

昨年7月に開催したセミナー『もっとブランディング、そしてプロモーションとセールス』では安積久義氏をお迎えし、今まで携わって来られたさまざまなファッション人材育成や中小企業支援プロジェクトの企画運営など、主にブランディングについて重点的にお話しいただきました。

三回目となる今回は、セレクトショップ乱痴気(ランチキ)の社長兼バイヤーの前川拓史氏を新たにお迎えします。安積氏がナビゲーターになり、セレクトショップの現状やセミナー予約時に参加者の方から事前に頂いた質問内容に沿ってご講演いただき、自分のクリエーションを崩さずに売るための方法やショップなどへの売りこみ方をバイヤーの目線からアドバイスしていただきます。

また今回のセミナー参加者のうち希望者約5名を対象に、個別アドバイスを実施します。(申込多数の場合は抽選になります。)
※個別アドバイスの参加は締め切らせていただきました。

●お申込み方法

必要事項をご記入の上、Eメールまたはファックスでお申込みください。

Eメールアドレス shop@fashionmuseum.or.jp

FAX番号 078-858-0065  まで送信してください。

[ 件名 ]   mimクリエイターズセミナー申込み

[ 内容 ]

① 申込者お名前    

② 申込代表者 連絡先 (住所・電話番号・FAX番号)

③ 職業(勤務先・学校名・団体名など)

④ 講師への質問

⑤ a.個別アドバイス参加の有無(参加ご希望の方は次のb.c.d.もご記入下さい)
…..b.ブランド名 
…..c.商品内容(オリジナルのアパレル・服飾雑貨に限る) 
…..d. Eメールアドレス※当館メールのサーバーのシステム上、マイクロソフト社(hotmail/windows live/msnなどのメールアカウント)へのメール送信が出来ません。
マイクロソフト社以外のメールアドレスをご記入ください。

※ 複数人でお申込みの場合は、上記の項目①③⑤をお1人ずつご記入ください。

⑤は応募者多数の場合抽選になります(セミナー参加が必須条件)
  応募者の方には別途Eメールを送ります。

セミナーへのお申込み申請用紙ダウンロードはこちら

  

museum in museum

  • 2013/01/28 |
  • 11:00 |
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三代澤本寿とモサラベ

三代澤さんは1970年頃(60歳頃)より晩年まで本当に何度も何度も海外に出かけています。そこでのさまざまな文化と驚くような作品に出会い、その影響は本展で皆さんにじっくり見ていただけると確信しています。

 私は学生時代スペイン絵画を専攻したもので80年よりスペインを中心に海外旅行するようになった上に、直ぐに美術館で働くようになったこともあり、芸術や染織品の研究で訪ねた国々が三代澤さんの旅と見事に重なっています。そんなこともあり彼の足跡、収集品には無関心ではいられません。中でもスペインや隣国(?)のモロッコ作品はとても興味が有ります。

 

彼の代表作である「モサラベ」とは、イスラム統治下のイベリア半島におけるキリスト教徒の呼び名であり、イスラム支配は8世紀よりレコンキスタによる1492年のグラナダ陥落まで続きました。モスリムとモサラベとの距離感はそれぞれの王朝によって異なりましたが、それでも現在のスペインが2つの文化の融合によって成り立っているのも事実です。グラナダのアルハンブラ宮殿やセビーリアの建築物などのイスラム建築は今もスペインそのものであるし、ガウディのタイル使いにもイスラムの影響を見ることができます。そんな複雑な魅力に三代澤さんも引かれたのではないでしょうか。

 三代澤本寿のモサラベもとても不思議な美しさを醸し出す作品で、鑑賞時に聞こえてくる音楽はモダンなロドリーゴのアランフェス協奏曲が似合っていると思いますが、皆さんはいかがでしょうか。もっと中世的な響きのリュート作品が合うのでしょうか。

(BX-16S)