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染織祭―日本の装いを上古からたどる

現在開催中の「巨匠(マエストロ)フォルチュニィの夢 2012絹(シルク)見聞録」展では、京都染織文化協会の所蔵品である、染織祭の衣装もご紹介しています。

染織祭は、昭和6年に第1回が開催されました。京都の染織関係団体を中心に京都府や京都市、京都商工会議所が一体となって盛り上げた大がかりなもので、昭和8年の第3回には、上古から江戸時代までの時代衣装43領が製作され、神事のあとのパレードに加わりました。
衣装は、髪飾りから髪型、装束の全てを専門家が史実に基づいて研究分析し、織りや刺繡、染め等は京都の職人の技術の粋を結集して復元されました。

戦前、時代祭が男性のみの衣装行列であったのに対して、春の染織祭は女性を中心に華やかに盛り上げていこうというものでしたが、戦争の気運の高まった昭和13年に行列は取りやめとなり、以後人々の記憶から消えていきました。

展覧会では、上古から江戸時代までの衣装を、織り技法ごとにご紹介しています。時代ごとの装いの形態の変化とともに素材も技法も加飾も変わり、いずれも見ごたえがあります。

マネキンに着付けた、上古(3世紀から4世紀)と奈良時代の衣装は、捩り織の羅の技術が用いられた唐衣や裳を間近で見ることができます。捩り織は、現代では夏着物に用いられる紗や絽のものがありますが、羅はマヤ民族以外ではほとんど見られません。
50倍と250倍の拡大写真で織り方もバッチリ確認できますよ。

上古時代と奈良時代の宮女の衣装。羅の技法で織られた透け感のある裳のほか、装いのルーツや着こなしにもご注目ください。

 安土桃山時代の打掛(昭和8年復元)は、唐織(三枚綾組織)で織られています。絵緯糸が刺繍のように浮かび上がった立体的な文様です。

室町時代から桃山時代にかけて、小袖に施された絞り染めのひとつ、辻が花染。その細かで秀逸なデザインと技は、ぜひ会場でご覧下さい!
pisces