follow me

『高慢と偏見』

神戸ファッション美術館で仕事をしていることもあってか、テレビドラマや映画を観ていても、やはりそこで着られている衣裳に目がいきます。

先日は、「今日は何をして過ごそうか」と遅めの朝食を食べながら考えを巡らせていたところ、ふと回したCSチャンネルで『高慢と偏見』(ジェーン・オースティン原作/BBC制作/1995年)に出くわしてしまい、そのあまりに見事な衣裳や調度品に釘付けとなり、結局一日をテレビの前で過ごしてしまうことになりました。

ちなみにこのドラマは、全3話から構成されており、全部見ると5時間あります。

舞台は19世紀初頭のイギリスなので、基本的に女性はエンパイア・スタイルと言われる直線的なシルエットのドレス、男性はテールコートです。

ちょうど時代でいけば、稀代の洒落男ジョージ・ブライアン・ブランメルが、英国社交界でなみいる貴族たちの憧憬の眼差しを受けていた頃です。

さすがは英国国営放送だけあって、衣裳のみならずロケーションや室内装飾、馬車にいたるまで圧倒的なリアリティがあり、それを観るだけでも十二分に楽しめました。もちろん、オースティンの筆による恋愛物語も面白かったですよ。

一言で、エンパイア・スタイルと言っても、当然様々な着こなしがあります。この物語の主役はエリザベスという五人姉妹の次女なのですが、姉妹それぞれのキャラクターを引き立てる意味もあってか、非常にバラエティーに富んだスタイルを観ることができます。

また、男性は、黒やグレー、茶を基調としたテールコートにパンタルーン、白いハイネックのシャツの首にはきっちりと白いクラバットを巻かれています。

とてもシンプルな着こなしではありますが、テールコートの下に着るウエストコートは色物や柄物が着られ、当時の伊達男たちの着こなしの片鱗を垣間見ることができます。

主演のコリン・ファース演じるダーシー氏は、プライドが高く気難しい堅物に見えながらも実は…、という非常に魅力的な役柄で、衣裳は彼のそのキャラクターを巧みに演出しています。

そういえば、同じコリン・ファースが主役を演じてアカデミー作品賞を受賞した『英国王のスピーチ』の衣裳も素晴らしかったですよね。

また、そのお話は別の機会に。

MOMO

  • 2011/06/09 |
  • 10:30 |
  • ファッション
  • fashionmuseum |
  • この記事のURL
  • Trackback(0)
  • Tweet!