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「1960-2000年代のファッション」展の押しつけがましい見方について

本来、美術館の展覧会は、好きなように見ていただければ良いはずで、私もどんな美術館、博物館、動物園、水族館の行っても、順路など無視して自分で決めたルートに従って見ております。30年近く日常のように鑑賞を繰り返した結果出来あがった私だけのルールです。
ただ、神戸ファッション美術館の展示室とマネキンを設計したデザイナー、本展の責任企画、展示担当したものとして、他館と違う楽しみ方をお節介ながらお話させていただきます。


神戸ファッション美術館の展示が世界中のどの美術館と違うのは①0cm②360度ということです。当然例外はありますが、作品(ドレス等)に目が触れるまで近づくことが可能であること。その場で無理ですが、頑張れば、前、横、後360度見ることができるはずです。作品によっては、下から裏地、縫い方など、驚くような情報を得ることが出来ます。360度超えたほぼ全方位的(上からは無理なので、全方位ではないですが)に見られます。日本唯一の公立のファッション専門美術館は、服を何処までも見せることが使命だと考えているので。そして、これこそが、写真集、ネット動画を凌駕する美術館の醍醐味だと思います。実物を穴のあく程見た後で、3階ライブラリーで、詳しい書籍、雑誌、DVDで勉強して、昨日までの全く違う人になって帰宅してください。
本展では①②に加えて、本展ではステージの大半が円形になっているので、遊園地のカップ&ソーサーのように、行き止まりにない不思議な既視感を感じるように展示しています。
私も他館で展覧会を開催する際は、このルールに縛られないので、自由な展示をしています。服を良く見せることには変わりないですが、穴のあく程は見せる必要がないので。

(写真上から)

東京都庭園美術館提供(撮影:小野写真事務所)、目黒区美術館提供(撮影:酒井孝芳)、長崎歴史文化博物館提供
(BX-16S)