follow me

マックイーンのイヴニング・ドレス

コレクション展 1960-2000年代のファッション サンローランからガリアーノ、マックイーンまで」 のポスターの顔である、このドレス。 今は亡きアレキサンダー・マックイーンが、1999年にジバンシィから発表したものです。 フォルムやディティールなど、見れば見るほど気になりませんか? このデザインの、インスピレーション源は何なのか。 どんなコレクションの中でこのドレスは発表されたのか。 そして、そのコレクションは、メディアによってどう伝えられたのか。

そこで、3Fライブラリーへ行ってきました。 代表的なコレクション情報誌、「gap PRESS」と「FASHION NEWS」の2誌から、当時の様子をお伝えしたいと思います。 

 

「音と光が交錯する機械仕掛けのスペクタクル」 ブローニュの森のはずれにある大きなスタジオに、機械仕掛けのステージを設置し、モデルが一人も登場しないコレクションを見せた。ファイバーグラスのマネキンは時に妖しく、時に可憐な仕草を見せ、本物の人間かと見間違えるほどリアルだった。完璧にコンピューター制御されたステージでは、音と光が交錯し、観客を大きな感動の渦に巻き込んだ。マックイーンが15年前に出会った“レディー・ジェーン”の肖像画からインスピレーションを受けたという、チューダー王朝時代のロマンティック・クローズと、ジャンプスーツのモダンクローズが違和感なく溶け合う。マックイーンの類い稀な才能が披露された感動的なコレクションだった。

gap PRESS 1999/2000 Autumn&Winter Paris Haute Couture vol.22  p.24 

 

時に非現実的なまでに荘厳で華麗な世界だが、その裏にはシビアなビジネスという現実がある。7月17日から21日、1999-2000年秋冬パリ・オートクチュールコレクションが開催された。特にその前半戦では現実味を強調するスタイルが目立ち、クチュールそのものの質の変貌を強く印象付ける結果となった。この皮肉にも思えるクチュールの現実に、かなりストレートな解答を用意したのが「ジバンシィ」だ。作品発表そのものの形式は斬新な発想だが、単に緻密という言葉では語り尽くせない程のディティールへのこだわりとクチュールだけに許される贅沢な完成度で老舗メゾンの意地を見せた。

FASHION NEWS vol.56 1999-2000 AUTUMN&WINTER PARIS HAUTE COUTURE COLLECTION OCTOBER 1999.10  p.13 

 

残念ながら、このドレス自体の写真は掲載されていませんでしたが、他のルックを見ることが出来、シルエットや素材など、バラエティに富んだコレクション、という印象を受けました。どのドレスにも、驚きがあり、細部へのこだわりがあり、マックイーンのクリエイションへの想いが感じられました。

1Fで展示を見た後に、更に気になるものを3Fライブラリーで調べてみる…神戸ファッション美術館ならではの活用法だと思います。ぜひ皆さんもお試しください。(閉架図書の閲覧には、図書カードが必要です。お持ちでない方は身分証をご持参ください)

こめこ