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原 研哉 氏 講演会 SENSEWARE— 産業の未来を可視化する

原 研哉 氏 講演会
SENSEWARE—
産業の未来を可視化する

2009年9月12日(土)

入場 無料

受付開場 13:30 開演 14:00
終了予定 16:00
定員 400名 (当日先着順)
会場 神戸ファッション美術館 5Fオルビスホール

去る2009年4月22日から27日まで、
イタリア・ミラノ市内にあるトリエンナーレ美術館で『TOKYO FIBER ‘09 SENSEWARE』が開催されました。

日本の最先端の繊維テクノロジーを、既成概念を覆すようなデザインとともに、世界に向けて紹介するこの展覧会のディレクションをしたのが、原研哉氏です。

ミラノにおいて6日間で3万8千人を動員したこの『SENSEWARE』展が、今年の9月18日から27日まで、東京ミッドタウンにある21-21デザインサイトで開 催されることになりました。これに先立ちまして、この展覧会のディレクターの視点から原研哉氏に、日本の繊維とデザインの可能性について語っていただきま す。
この機会に、ぜひ足をお運びください。お待ちしております。

原 研哉氏 プロフィール
1958年生まれ。グラフィックデザイナー、日本デザインセンター代表取締役、武蔵野美術大学教授。「もの」のデザインではなく「こと」のデザインを志向 し、2002年より無印良品のアートディレクションを担当、また『RE DESIGN』『HAPTIC』『JAPAN CAR』など展覧会と書籍を基軸とした複合プロジェクトを数多く手がける。近著『デザインのデザイン/Designing Design(岩波書店)』はサントリー学芸賞を受賞、中国、韓国、台湾、英語に翻訳され世界に多数の読者を持つ。

お問合せ
神戸ファッション美術館
TEL:078-858-0050

ある未来のかたち

最近、電車に乗っていて感じるのは、そこに居合わせている人たちが、同じ車内にいながらも、それぞればらばらの時空間を過ごしているなということです。あ る人は懸命にメールを打ち、ある人は本を読み、またある人はゲームをしている。そして、それぞれにイヤフォンをつけ、音楽にひたっています。
かく言う私も、メールをしていたり、本を読んだりして、公共の空間にいながらも、自分の世界に閉じていることが多いです。
私たちの暮らしは、これまでも様々な技術の登場によって変化してきましたが、携帯電話やポータブル・オーディオ、携帯ゲームなどが、電車内の光景を大きく 変えたとも言えます。

拡張現実(Augmented Reality)というコンピュータを利用したテクノロジーの研究がされてい ます。これは現実の環境にコンピュータで生成した情報を付加して、それらを重ね合わせるというものです。一方でバーチャルリアリティというのがあります が、こちらはコンピュータ・グラフィクス(以下、CG)で創り上げた世界にすっぽりと入りこむような人工的な《現実》で、ここで言う拡張現実とは異なりま す。
もう一つ、ウェ アラブル・コンピュータという研究分野もあります。たとえばメガネ型のモニターを着用して、そこにコンピュータから送り出される様々な情報を映し だし、その情報とメガネを通した現実世界が重なって見えるというものです。鳥山明の『ドラゴンボール』に出てくるサイヤ人のスカウターのようだと言えば伝 わるでしょうか?
さらに、コンピュータへの情報入力は、キーボードがなくても手袋をはめた手指を動かすだけでできるようになりつつあります。

この拡張現実の技術の、現実空間の複数個所の位置測定を瞬時におこなう技術や、その測定データにリアルタイムでCGを張りつける技術が より発展すれば、現実空間に居ながらにしてテレビゲームが出来てしまうかもしれません。
街ですれ違う人々には、ゲームのキャラクターが張りつけられ、スーツ姿のおじさまがプレイヤーの目には魔法の国の商人に見えています。当然、すべてのプレ イヤーが同じ一つのゲームに参加しているわけではありません。様々な種類のオンライン型拡張現実ゲームが用意されていて、魔法の国で冒険している人もいれ ば、動物の国でほっこり和んでいる人もいるでしょう。そしてそれぞれのプレイヤーからは、周りの人々が魔法の国や動物の国の住人たちに見えています。プレ イヤーにとっては、周りの人々は、単に自分のゲーム世界の住人にすぎません。でも、どんな姿であれ一応は見えているので、ぶつかったり足を踏むことはあり ません。

やがて、プレイヤーの数が増えてくると、現実世界での衣料品の売り上げにも影響が出るかもしれません。プレイヤーたちはお互いにゲームのキャラクターとし て、CGの衣服をまとったアバター(ゲーム世界内での自分の分身)として、街を歩き、電車に乗りますので、現実の生身のカラダ自体を飾る必要度は低くなり ます。なぜなら、懸命に我が身を飾り立てても、メガネをかけた別のプレイヤーの目には、どのみちCGの衣服をまとっているようにしか見えないのですから。 とはいえ、会社に向かう人は、それなりの格好をしなければなりませんが。

とまぁ、思いつくままに近い未来を妄想してみました。私としては、絵空事と笑い飛ばせるほどのリアリティのなさは感じないのですが、でも結局はこんな現実 離れしてどこか不気味な世界は、実現しないのかもしれません。
しかし、こんな未来を妄想しながら、いま問題になっている衣料品ゴミの問題は軽減できるかもしれないと、メリットを感じたりもします。
クリック一つで削除できる衣服。
つねに新しいものに囲まれていたいという、ネオフィリア(新しもの好き)の人間にとって、ゴミにならない非物質の衣服は、案外似合っているのかもしれませ ん。

MOMO

  • 2009/08/11 |
  • 12:35 |
  • ファッション
  • admin |
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