follow me

スカート男Ⅱ

今年の春にスカート男になった私ですが、その後さらにいろいろと知りたくなって、先日1冊の書籍を取り寄せました。タイトルは『BRAVEHEARTS / MEN IN SKIRTS』。
著者はメトロポリタン美術館のAndrew Boltonです。

2002年から2004年にかけて、イギリスのヴィクトリア&アルバート美術館とニューヨークのメトロポリタン美術館で、同タイトルの展覧会が催されましたが、その際に図録としてまとめられたのがこの書籍 です。150点もの図版が満載のこの書籍は、そのタイトル通りスカート男について古今東西の多くの事例を紹介しています。

この書籍を眺めていてあらためて感じるのは、股下から二本の脚を露わにしない、いわゆるスカート状の男性衣服が、服飾史においては本当に数多く見受けられ るということです。西洋服飾史の初めに語られる古代メソポタミアのカウナケス、古代エジプトのシェンティやカラシリスから、時代が下って1536年のヘン リー8世の肖像画に見られる“スカート”など枚挙にいとまがありません。17世紀後期のルイ14世の肖像画でもスカート状のラングラーブを穿いています。 また穿くもの以外にも、上着の丈が長くなって膝まで隠れるような衣服の形状などは、これまた様々な時代に散見します。

20世紀に入ると、1960年代のルディ・ガーンライヒ、ジャック・エステレルなどから、山本耀司、川久保玲、ジャン・ポール・ゴルチェ、ヴィヴィアン・ ウェストウッド、ドリス・ヴァン・ノッテンなど多くのモードクリエイターらが、男性ファッションとしてのスカートを提案しています。
こうして見ていくと、古今東西これほどまでに多くの男性用スカートが世に存在していながら、どうして頑ななまでにスカートは男性服として一般化しないのか という疑問が、逆に一層深まってしまいました。

このスカートというアイテム、思ったよりはるかに《政治的》に大きく根深い存在なのかもしれないという気がしてきました。

MOMO

  • 2009/06/12 |
  • 13:41 |
  • ファッション
  • admin |
  • この記事のURL
  • Trackback(0)
  • Tweet!