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日本人である私は、春になると花粉症に苦しみながらも、桜の開花を本当に楽しみにしています。どの花も、どの植物も結構好きなのですが、桜の花は全く別物です。花だけなら蘭や薔薇の方が魅力的だし、個人的にはラフレシアや食虫植物のような変な花が好きなのですが。

ラフレシア

いつから桜好きになったのかと考えたら、生まれた時からという答えにはならないと思います。最初は家族との花見、その後の大学、会社の花見などによって、春は桜だと段々に刷り込まれていくようですね。総合的な楽しみ方ですね。
私の場合はそれ以上に、文学の影響が強いと思います。小学校の時に梶井基次郎の「桜の樹の下には」を読み、即影響を受けて、屍は夏にはスイカの実を赤く染める言う短編「スイカ畑のころ」を発表(?)してクラスで失笑されたものでした。(その改訂版を大学のゼミで発表しましたが、やはり気持ち悪いと芳しくなかったです。)

その後、「枕草紙」、坂口安吾の「桜の森の満開の下」などの名作に触れ、他の季節でも桜の木を見ながら、満開の桜を想像できるようにさえなりました。それにもまして決定的な出会いは、谷崎潤一郎の「細雪」でした。絵巻のように視覚に訴えるこの作品は、私の生き方を変えてしまったのです。桜は関西だと。夙川や岡崎、吉野の桜を見ないで、おまえは桜を語れるのか?その問いに素直に従った私は関西に住み始め30余年が過ぎました。そして、毎年マスクして夜な夜な夙川を徘徊し、京都も吉野も必ず行くことが日課となりました。幸運にも昨年は、東京の目黒で展覧会をさせていただいたので、目黒川の桜を満喫できました。幸せでした。

吉野
夙川公園
目黒川

4月から「ファッション奇譚」という展覧会を開催します。それには都築響一さんの「着倒れ方丈記」も出品されます。鴨長明の「方丈記」にも魅力的な春の描写があるますよね。この展覧会では春の奇奇怪怪な楽しいファッションの話を描いていきますので、その頃は桜は吉野以外終わっていると思いますが、ゆく桜を惜しむように、是非お出でくださいね。ゾク―とするかもです。

(BX-16S)

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