春は...
まだまだ寒い日が続きますが、今日で今年度も終わり、明日からはまた新たな年度が始まります。今日明日を境目に、毎年、神戸ファッション美術館でも去る人と来る人の入れ替わりがあります。
日本では、この年度という単位が人生においてもかなり大きな節目を刻みます。かくいう私も富雄南幼稚園からはじまり、小学校、中学校、高校、大学と、この節目のごとに、時に去る人となり、時に来る人となってきました。神戸ファッション美術館建設準備室の来る人となってからは、去る人を見送る側の岸に久しく立ち続けています。
私がこの時期、密かに楽しみにしていることがあります。それは、この新年度に社会人となった人たちの変化を、行き帰りの電車の中で眺めることです。春から社会人になる方々は、4月から5月の初めごろにかけて、なんとなく新人であることをその装いから見分けることができます。まだ着慣れないスーツに身を包む新人さんたちを見ていると、どこかたどたどしい印象を私は受けます。ところが、5月の連休を過ぎたあたりから、いつの間にか、たどたどしい印象を放つ新人さんたちは、ほとんど目につかなくなります。
ここで一体どのようなことが起こっているのでしょうか?
衣服が人になじむのか。それとも人が衣服になじむのか。
では、そこでなじむと言っているのはどのようなことなのか。
ある衣服が、その人の行動やふるまいを象り、それによりその人自体に何らかの変化が起こり、その結果としてその人の存在自体が変容していくということなのでしょうか。
毎年のように、その変わり目を見極めようと電車や街中であたりを見渡しながら躍起になっているのですが、いまだにその変わり目をとらえることはできていませんし、その謎を明かすこともできていません。
さて、明日からは新たな年度が始まり、街中にはいろいろな新人さんがあふれます。
しっかりと眼を開いて、今年こそ謎に迫ってみたいと思います。
MOMO
- 2011/03/31 |
- 18:12 |
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